2013年5月18日土曜日

凶器


無垢な瞳で彼女はこちらを見つめてきた。
そう言うと可愛らしさがあるのだけれど、
(実際、カワイイ。異論は受け付けない)
手にしている不釣合いなサイズの棍棒が
威圧感を放っている。なにあれこわい。
大きく、太く、重く、何より大雑把で。
何も、棍棒を恐れているワケではなく。
自由自在に操る彼女が居てこその重圧。
でも、その棍棒も、彼女も知った上で、
なおカワイイ。だからこそ、なのかも。
惚れたら負け。弱みを握られてしまった。
ただでさえ敵わない相手なのになぁ……。

0 件のコメント:

コメントを投稿